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[title] => 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
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[0] => 新潮社
[1] => 村上 春樹
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[summary] => ぼくはアンチ村上春樹でしたが、この作品は紛れもない傑作です
[content] => 全ての物語、全ての登場人物は、かつて分けられた自分自身を探す旅を続けます。本作はその旅の物語です。
シェイクスピアが随所に散りばめられていたり、カフカ少年が図書館で読む本が、夏目漱石だったり千夜一夜物語であったり、読者の目を欺く仕掛けがたっぷりと仕掛けられています。
でも、そんなイコンはこの小説の中であまり枢要な存在ではありません。
プラトン「饗宴」をモチーフにしていることがわかれば、この作品の持つ言葉の力や構成やキャラクターに対してその計算され尽くした言葉の選択に驚かされます。
これまでの、他者を見下し、関係を構築することを拒否し、希薄な人間関係の中で、自らの内面にも無関心な、「落ち着かない」などという意味のない言葉でしか感情を表現できない村上春樹の作品とは全く異質な、というより正反対なアプローチの本作に対しては、従来のこうした表層的な言葉の羅列が好きな読者からすれば裏切りにも近い受け止め方をしたのもよくわかります。レビューの評価が割れていることがそのことをよく表していると思います。
しかし、本作は傑作です。
素晴らしい。
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[date] => 2008-12-18
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